Interview

エリック・トレダノ & オリヴィエ・ナカシュ

「結婚式にはすべてが詰まっている」

—この映画のアイデアが生まれたのはいつ頃なのでしょうか。

〈トレダノ〉 2015年にパリ同時多発テロが起き、僕たちは気持ちが沈んでいて、純粋に騒いで楽しめる雰囲気の作品をつくりたい、という欲求に駆られたんだ。心から笑えて、楽しめることを必要としていたのだと思う。その頃には、ジャン=ピエール・バクリに主演を打診しようというアイデアも出ていたんだ。

—結婚式という舞台を選んだのはなぜ?

〈トレダノ〉 結婚式にはお客さんがいて決まった衣装があり、それぞれの役割もある。まるで芝居を見ているようだし、そこにはさまざまな要素が入り交じっている、と感じたから。結婚式だからこそ生まれる緊張感や言葉にはできない感情、家族の問題といったものがすべて詰まっていると思ったんだ。何より、みんなで共有できるイベントだしね。「また、あの幸せな雰囲気に戻れたらな」と思うこともできる。ただ、本作で描きたかったのは、単なる結婚式ではなく、そこで働く人々と、そこから立ち去ろうとしている一人の男の話。その摩擦みたいなものが、本作を作るうえでは必要だった。

—この映画のテーマである“楽しむこと”は、いまのフランス映画に欠けていると思いますか?

〈トレダノ〉 多くの作品が僕たちのいる世界がどれだけ過酷で、暴力的で恐ろしい場所か、ということを描いているのに対して、この映画は“そんな世界で楽しむことをいかに忘れないでいるか”ということを投げかけている作品だと思う。それは他でもなく、この作品が自分たちにとって過酷だった「2015年」という年に書かれていることが大きいと思うんだ。